イケメン彼氏との失恋

大学を卒業して入社した初めての会社で彼とは出会った。

彼はケミストリーの堂珍さんに似ていて、社内でも1番のイケメン。私はというと、男性経験はあったが決してモテるタイプでもなく、中の下といったところ。自分にも自信はなく彼のことは遠くから眺めているだけだった。

元々部署は違ったが急遽彼の部署を手伝うことになり、彼と仕事上話す機会も増えた。私は緊張しながらも彼と話せる喜びをひそかに感じていた。彼の外回りに同行することも増えていき、なんとなく距離が近くなっていった。そんなある日まさか彼からの告白を受けた。

ビックリして私は動揺したが、即効交際の申し込みを受け入れた。それからは毎日が夢のようだった。会社には秘密にしていたが、仕事中こっそりメールをしたり、仕事終わりに待ち合わせしてご飯食べにいったり、ショッピングを楽しんだり、本当に夢のようだった。

こんなかっこいい彼が私の彼氏だなんて信じられなくて、世界中に自慢してまわりたいくらいだった。私は彼との結婚を夢見ていた。彼と一緒に暮らして、彼と結婚して、子供を産む。地元の友達にもイケメンの彼氏を自慢できる。

そう思って浮き足立っていた。しかしそんな夢はもろくも崩れた。私は彼自身よりもイケメンの彼氏がいる私自信が好きという気持ちが大きく、そんな気持ちに彼は気付いていた。彼は除々に私から離れていって、何度もよりを戻しては別れるという日々を続け、ついに私のことは好きじゃなくなったと言われた。

私はこの事実を受け入れられず、何もする気になれなくなった。体調を崩し、仕事にも行けなくなり、ついには仕事も辞めてしまった。ご飯もまともに食べれず、人と話すことができずに、引きこもりになってしまった。たかが失恋と思うかもしれないが、私は立ち直ることができなくなっていた。

彼にフラれたことで私自身の存在が否定されたかのように思えた。何をしても、誰と会っても、私が私でいる限り頭の中から彼の記憶が蘇ってしまう。

できることならば彼とのことはなかったことにしたいくらい。時間が経てば解決するとよく言うけど、時間が解決してくれるどころか、そこから時間が止まってしまったかのよう。

いつかこの時間が動き出す日がくるのか。そう思いながら今もひそかに彼を思い続けてなんとか毎日を過ごしている。

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